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高1凄絶いじめ自殺「呪う」「呪う」

 「一生金ヅルはしんどいなあ」。定時制高校1年の川岸朋之さん=当時(18)=は携帯電話のメモにこう書き残し昨年10月、自ら命を絶った。川岸さんの自殺に至る経緯について、大阪府警が再捜査を始めた事件。父親(42)は自殺当時、思い当たる理由がなく「自分を責めた」という。しかし、携帯には「死んでくれって言ってるようなもん」「俺は金に殺された」など凄絶(せいぜつ)な言葉が並び、自殺の背景に知人からの金銭の要求がうかがえた。「息子は死ぬ以外に逃げ道がなくなったのだろう」と話す父親。無念さを抱えながら「刑事事件として立件を」と強く願っている。
■繰り返し鳴った携帯電話
 「16:31」「16:39」「19:16」「19:25」「19:31」「19:32」…。
 自殺した10月26日夜、川岸さんの携帯電話に執拗(しつよう)に着信があった。発信は中学の同級生だった専門学校生(18)だった。
 携帯電話の着信記録によると、専門学校生からの電話は26〜27日にかけて計20回。表示はいずれも「不在着信」だった。川岸さんは電話に出なかったのだろう。
 26日午後10時54分には、専門学校生から「電話だけわぶちるな(無視するな)よ 明日電話する」とのメールも届いていた。友人によると、川岸さんは以前から専門学校生に暴力を振るわれたりしていたため電話がかかってくるのを恐れていたといい、あえて電話に出なかったとみられる。
 川岸さんの死亡推定時刻は26日午後10〜11時ごろ。遺体で見つかったのは27日午前7時55分ごろ。専門学校生からの着信は、川岸さんが自殺する直前の午後7〜8時台に計14回と集中していた。
■「自殺が楽と思いました」
 自殺する約10日前の10月15日、川岸さんは専門学校生に15万円の借用書を書かされていた。借用書には、川岸さんの筆跡でこう記されていた。「2万円を借りました。約13カ月逃げていました。2万円プラス13カ月分を月1万円として誠意を見せます」。
 川岸さんが自殺したのは、専門学校生らからの金銭の要求に苦悩したため、とみられている。それは、川岸さんが生前、携帯電話のメモに残していた複数の「遺書」から見て取れる。
 最初のメモには、こう書かれていた。
 《これを誰かが見る頃には恐らく僕はこの世にいないでしょう。いろいろ考えて自殺が一番楽と思いました》
 次のメモには、別の同級生(18)の名前とともに画面いっぱいに無数の
 《呪う》
 の文字が並ぶ。
 友人らによると、川岸さんはこの同級生と専門学校生から、トランプの賭けで負けたとして度々金を要求されていた。約3年前には、専門学校生から「店から金盗んで払えよ」と脅され、物販店のレジから約2万4千円を盗んだことがあったという。
 また、川岸さんの友人の会社員(18)は、自殺の約1カ月前に川岸さんから「お金を貸して」と頼まれたという。理由を尋ねると、川岸さんは「別の少年が暴力団から請求された」として3万8千円を肩代わりするよう迫られた、と打ち明けた。
 遺書のメモでも、この件について触れている。
 《16日までに38000円は無理や。払えたとしても、なんやかんや話しだしてきて取られるのが目に見えてる》
 《俺は借りてないけど。肩代わりせえとか死んでくれって言ってるようなもん。肩代わりせなしゃーない状況やったし》
 恐喝されていたのは友人の中にもいたというが、「おとなしくて嫌といえない性格だった」(友人)川岸さんが狙われていた可能性があるという。遺書には、同級生らへの悲鳴に近い言葉が記されていた。
 《悪魔や。弱いものイジメやでほんま。もうそんな事だれにもせんといて欲しい。俺が死んだらやめるかな》
 ■父親「事件として立件を」
 「息子は精神的に追い詰められ、死ぬ以外に逃げ道がなくなったのだろう」。川岸さんの父親は無念そうに話す。
 昨年10月27日に警察署で息子の遺体と対面した。父子2人暮らし。前日、出前のすしを2人で食べ、「出かけてくる。残りは後で食べる」と言い残して出ていったのが、最後に見た姿だった。
 携帯に残された遺書のメモから、大阪府警は恐喝容疑で自殺の経緯について調べていた。しかし、証拠が不十分だとして約2カ月後の12月末、捜査を打ち切った。
 携帯の遺書を見て「金を恐喝されていた」と犯罪を疑っていた父親は、捜査終了に納得がいかなかった。友人らの協力を得て独自に調べていくと、約3年前に同級生から「ひったくりをしてでも金を払え」と命じられ、川岸さんが女性のかばんをひったくったことを知らされた。
 「強要されていたとはいえ、ひったくりをした息子の名誉は傷つかないか」。明らかにすることはためらわれたが、「息子は執拗に恐喝されて自殺した。このままでは息子は浮かばれない」との思いは強く、府警に改めて捜査を依頼。府警は今年7月26日、再捜査に着手した。
 川岸さんの死から約9カ月。父親は「ようやく警察が動いてくれた。息子の死が無駄にならないように、刑事事件として立件してほしい」と願う一方、川岸さんについて「息子はみんなに心配かけたくないから死んだんや」と感じている。それは、遺書の最後の文面に、こう書かれていたからだった。
 《今日で死ねる。やっと楽になれる。俺は金に殺された。金なんかなかったらいいのに》
 《お父さん1人にしてごめんな。今まで苦労かけた。でももう心配せんでいいで。長生きしてな。今まで育ててくれてありがとう。
 おばあちゃんにもいっぱい心配とか苦労かけた。今までありがとう。長生きしてな。
 こんなん書いてたらキリがないな。そろそろ逝くわ。みんないろいろありがとう。んでごめん。川岸朋之》
by cpu-700mhz | 2012-08-12 12:00
<< 明るい性格は得をする 落ち込まないと決断すること >>



日々のニュースを中心に時々プライベートなことも書き綴ります。

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