音楽プロデューサー・小室哲哉被告(50)による詐欺事件の2回目の裁判が12日、大阪地裁で開かれ、小室被告側は、だまし取った金など6億5000万円を被害者側に弁済したことを明らかにした。
小室被告は、兵庫県の投資家に約800曲の著作権の売却を持ちかけ、5億円をだまし取ったとして詐欺罪に問われている。
2回目となる12日の裁判では、小室被告がメンバーの「globe」が所属する「エイベックス」松浦勝人社長(44)が弁護側の証人として出廷した。
松浦社長は「保釈後、『ピアノが弾きたい』と言った小室さんを、閉店後のレストランに連れていった。朝までピアノを弾き続ける姿を見て、今のエイベックスがあるのは小室さんがいたからだと思い出した。小室さんは僕の恩師だ」と述べた。その上で、5億円に慰謝料などを加えた約6億5000万円全額を個人的に立て替えたことを明らかにした。
被害を弁済した小室被告だが、被害者との示談には至っていない。被害者の処罰感情が今後、判決内容などに影響するものとみられる。