ロシアで、20年ぶりとなる新型旅客機が開発された。小型・軽量・低燃費がセールスポイントだという新型機。復活を目指すロシアの航空産業について、モスクワ支局・片野弘一記者が報告。
モスクワ郊外の軍事関連施設で公開された「スホイスーパージェット100」。これまで軍用機専門だった「スホイ」が外国の技術を導入して手がけた初めての旅客機で、その名の通り乗客数は約100人。ロシア国内で現在使われている小型旅客機より燃費は40%も向上したという。
乗客100人程度の小型旅客機は、今後20年間に5000機、15兆円の需要が世界中で見込まれている。この巨大な市場をめぐり、ロシアや中国、日本が新しい小型旅客機の開発競争を繰り広げている。思惑通り世界のベストセラーとなれるかどうか、1号機は今年12月、ロシアの航空会社に引き渡される。