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ケ・セラセラ なるようになる~

「an・an」のセックス特集が風俗嬢養成マニュアルになった!?

今週は、週刊文春の圧勝である。週刊新潮で付せんを貼ったのは、漫画家の柳沢きみおさんの連載「なんだかなァ人生」だけであった。特集記事の数が少ないし、トップの特集の直後に複数の小ネタを掲載する「TEMPO」を持ってくるなど、いつもと違う消極的な誌面作りなのである。

■客の秘密を簡単に暴露するキャバ嬢に違和感

文春のトップ記事は、「野田首相秘書『変態テレフォンSEX』を女性が告発!」。野田首相が財務大臣のときの秘書官が赤坂のキャバクラに通い、特定の女の子を気に入った。その女の子との電話は「変態トーク」が八割。「自分の(男性器の)元気な姿をケータイで撮ったものやハメ撮り写真を見せてきたり、同窓会で会った女性とエッチしたとか……あとは『想像してごらん』シリーズです(笑)」。この「想像してごらん」シリーズが、テレフォンセックスなのだそうである。

秘書官が女の子に電話をかけ、セックスの場面を設定し、それを女の子に「想像してごらん」と強要したうえで「プレイ」をする、ということであろう。なんともはや、という感は否めない。とはいえ秘書官は犯罪を犯しているわけではないのだから、こんな情報を女の子に暴露される筋合いもないと思う。決して秘書官の「プレイ」を肯定するわけではないが、読んでいて不快に感じたのは暴露した女の子の姿勢に対してであった。

キャバ嬢に限らず、水商売は秘密を守ってなんぼの商売である。にもかかわらず、記者に謝礼をもらったのか、はたまた秘書官に腹が立ったのか、理由はわからないがキャバ嬢がこんなにも簡単に客の秘密を暴露してしまうのはどうかと思う。そして、こういう実話誌が扱うような暴露記事をトップに持ってきてしまう文春の姿勢にも疑問を感じる。

■「an・an」のセックス特集は、風俗嬢養成マニュアル!?

これまたセックスがらみになるが、文春の「『an・an』セックス特集でオンナはキレイになったのか!?」という記事がおもしろい。すでに恒例となった「an・an」のセックス特集だが、内容の多くは「正しいオトコの触り方」や「オトコを奮い立たせる、エロスイッチとは?」など、「オトコを『ON』にするためのハウツー」だという。

セクシュアリティに関する著作が多い北原みのりさんは、「『an・an』は『別人』になってしまった。これではデリヘル嬢の研修です」といって、過去の同特集との違いを嘆く。「an・an」が同特集をはじめたのは1989年で、そのときのテーマは「セックスで、きれいになる」だった。
北原さんによれば、「もっと自由にセックスをしよう、語ろう、女性が自分のためにセックスを楽しんでいいんだ」というものであった。

当初は、女性の自由への希望を語っていた同誌が、「風俗嬢育成マニュアル」に変容したのはなぜか。北原さんは、(同誌が)「90年代後半から盛んに『愛されるセックス』を提唱しています。そのためには『技術』。それは自分のためのセックスではなく、オトコに求められるためのもの」に変わっていき、「自分のためのセックスではなく、オトコに求められるためのもの。まるでセックスは愛されるための道具であり、仕事になった」と分析する。

さらに、フリーライターの丸山あかねさんは、こうして女性がセックスを道具化してしまうのは「男性がAVを教科書に独りよがりなセックスを覚えるのと同じなんです」と述べる。そして。「みんな性技を極めて彼を繋ぎ止めたい、と言いますが、遊ばれて終わりなら『こんなにしてあげたのに』と傷つく結果にしかならない」と続け、そんなことを続けていたら女性はけっして「キレイにはならない」という。

オトコがカッコよくなれるかどうかを考える際にも、大いに参考になる記事である。オトコのセックスとオンナのセックスは、コインの裏と表なのだから。1ページの記事だったが、「ふむふむ」と思いながら熟読してしまった。

■今週の悪徳坊主、カダフィ大佐が入れ込んだ有名女性

今週も続く文春の坊主追及キャンペーン。「私が見た『悪徳坊主』の正体」と題する記事で、読者からの告発を元に悪徳坊主の実態を紹介している。自分の寺をいうと恥ずかしいので、「寺の名を偽りソープ通い」する坊主。「さんまの番組に出たがる尼」がいたり、檀家の土地を自分の土地にしようとする坊主がいるという。最近では、不的確な坊主のための「住職養成講座」なるものを本山主催でおこなう宗派もあるらしい。

その内容は、「寺の財布を私物化しない」「税金をきちんと納める」「檀家さんとの付き合い方」といったものだ。ようは、単に常識から外れた人を常識のある人にするための講座なのである。この講座、強欲坊主や悪徳坊主を普通の坊主にするために宗派がおこなう苦肉の策なのかもしれない。三週連続で読んでみて、坊主がらみのネタは「宝の山」なんだなあ、とつくづく思う。

さて、映画評論家の町山智浩さんが文春にコラムを連載している。「言霊USA」というタイトルで、毎回、注目すべき英文を取りあげ、それを解説するのだが、今週紹介されているのがリビアのカダフィ大佐の「リーザ、リーザ、リーザ。
とても愛しているんだ」という言葉。リーザとは、ブッシュ政権で国務長官を務めていたコンドリーザ・ライスさんのことである。

リビア内戦により、カダフィ大佐の邸宅が反政府勢力の手に落ちた。邸宅に入った民衆が見たものは、ライスさん関連の記事や写真がきれいにスクラップされた4冊のアルバムだったというのである。カダフィ大佐はよほどライスさんに熱を入れていたらしく、アル・ジャジーラのインタビューで語ったのがさきほど紹介した言葉であった。かつて中東の反米闘争を引っ張った人物は、敵対勢力の女性国務大臣に入れ込んだがゆえに親米へと転じたのだろうか。

■判定はいかに?

今週の新潮で、唯一付せんを貼った柳沢きみおさんのコラム。「漫画について」というタイトルで、自身の創作活動について赤裸々に語っている。筆者と同じ40代の読者には、週刊少年マガジン(講談社)に連載された「翔んだカップル」をむさぼるように読んだ方もいると思う。あの柳沢さんはいま、「長い漫画家人生の中で、ようやく円熟期に入った」とした上で、最近は「『ブルースのような漫画』を描きたくなりました」と語る。まだまだ元気な柳沢さんの活躍に期待しよう。

今週の軍配だが、いうまでもなく文春である。
by cpu-700mhz | 2011-09-18 10:00
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日々のニュースを中心に時々プライベートなことも書き綴ります。

by cpu-700mhz
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