離婚を導く”喧嘩”のパターン
前回、結婚や同棲など、一緒に暮らすようになると、相手のクセや欠点が気になったり些細なことから喧嘩になったりするという話をした。
アナタの周りでも言い争いや喧嘩ばかりしているカップル、すでに離婚してしまった人や離婚までには至ってないけど仮面夫婦で会話もないとか、只今レス状態……などという話を聞いたりすることもあるだろう。 私の周りにも離婚危機状態を迎えている人やパートナーに不満を抱えている友人たちがいる。 先日も友人の一人が爆発した。 「ウチの旦那、趣味のテニスはもとより、マラソンまで始めちゃってサ。それで土日は家にいないの。平日は仕事でいつも帰宅は11時過ぎじゃない? となるとゆっくり話せる時間もないし、二人で過ごす時間は週末しかないの。だからさ、私は土日に友達と会うとか用事を入れないようにしているのに向こうは全くお構いなし! 趣味に没頭しちゃって、私には何も相談せずに平気で予定を入れちゃうの。ワタシって軽く見られてる? って感じがして……。もう腹が立っちゃって、何度かそのことを伝えたのよ。 でも彼は悪いことをしてる自覚はないんだよね。『平日ちゃんと仕事やって、土日休みの時に好きなことして何が悪い?』って反論してくるのよ! 私は彼と結婚することにより、生活も環境も全て変えなくてはならなかった。住み慣れた土地から引っ越さなきゃいけなかったし、仕事も辞めなきゃならなかった。でも彼はずっと独身時代のまんま、何も変わらず……未だに少年ジャンプとか買って読んでたり、アニメ観たりゲームに夢中になったりしてる。家庭人としての自覚がない。 それに『金稼いできてんだから好きなコトしていいだろ?』って感覚はおかしいし。私は我慢してるのにそれって不公平じゃない? って……そんなことも訴えたのに向こうはだんまり。ひたすら黙って私の怒りがおさまるのを待ってる状態。 さらに私がヒートアップして激怒してるにもかかわらずテレビなんかつけようとしたり、返事もしないの。 こないだなんて話は終わってないのに部屋を出ていったのよ! あ〜ホント頭に来るっ」 ……なるほど。喧嘩の原因や内容も、状況も……手に取るようにわかる。 まさに男女の喧嘩の王道って感じ。 だいたい、不満や愚痴をこぼすとか、言いだしっぺは妻(女)からである。勘違いしている男性もいるがそれは喧嘩を売っているとかふっかけているわけではない。問題提議や話し合いの切り口を出しているだけなのだ。 むしろ話し合いにより自分の気持ちをスッキリさせたいとか、相手に自分の気持をわかってもらいたい、ということなのだ。だがそうすると夫(男)は逃げ腰になる。めんどくさいことからは逃れたい。取りあえずその場をしのごう、まるく収めようとして言い訳に走る、正当化したがる。守りに入る。 <オレは悪くない、悪いことしてないのだから謝る必要はないのだ……> そうすると女の方はますます頭にくる。アナタが原因で私は嫌な思いをしている、悲しい思いをしているのに!言い訳をする男に対してさらに怒りをぶつける。昔のことまで引き合いに出し、話が大きくなっていく。女は話を広げることが得意なのである。しまいには最初のテーマや切り口から大きくズレ(しかし女側からしたら全てがつながっている)ゴミ出しから服の脱ぎ方、いびきや寝相の悪さ…なども指摘されたりする。 そして「アナタ昔はこう言ったじゃないの?」とか「昔も同じような失敗したじゃない?」「もうしないって約束したじゃない?」「何度も何度も同じこと繰り返さないで!」…… と批難される。 しかしそんな妻の訴えや叫びも虚しく…夫の心には響かない。届かない。 <なんでそんなこと引き合いにだすんだよ!> <昔の事と今回のことは関係ないだろ?> <しまいには一ヶ月前のことから一年前、数年前のことまで出てきたらたまらない……> (話し言葉に対する記憶力は女性の方が優れている) 女の積り積もった怒り、押さえ込んでいた思いはここぞとばかりどんどん湧き上がり出てくる出てくる。 エスカレートし勢いづくと男はそれを無視。いつまで続いちゃかなわないと、退散……。 男の方が事なかれ主義であり、負ける戦はしない。議論では自分の方が分が悪くなるし、言い合いでは女には勝てない。(だから手を出す男もいる) 一緒に暮らすことにより相手との意見の対立や喧嘩は誰でもあるが、パートナーと続かない、パートナーと決別する男女にはある会話のパターンがあることが判明している。 男女のコミュニケーションとすれ違いについて35年にわたり研究してきたワシントン州立大学心理学部名誉教授のジョン・ゴッドマン博士はこう言っている。 離婚を招くその会話のパターン、その道筋とは 「批判」→「防戦」→「見下し」である。 批判とはトゲトゲしい辛辣な会話の出だし。 「アナタ、またゴミ出し忘れたでしょ? なんでいつもそうなの? おかしいんじゃない?」 苦情や文句ではなく相手への批判が相手の存在を否定するものとなる。 この批判が出ると次にくるのが「防戦」である。 防戦は自分の言い分や立場を発言すること。「仕事で忙しかったんだよ」「時間がなかったんだ仕方ないだろ」 ……などである。 そうなると相手には逆効果。防戦したからといって相手は引き下がらないし、納得はしない。それどころか防戦(言い訳)されると「自分が責められていると感じられ」口論と発展。そして批判⇔防戦の応酬が繰り返され、次に「見下し」が登場。 相手に嫌味を言い、軽蔑する。「君は変だ」「馬鹿げている」などと相手を嘲笑う。自分の正しさ、自分の知識の豊富さや頭の良さなど、自分の立場が上であることをひけらかす。相手の口調やいい方を皮肉たっぷりに真似てみたり、相手の文法、言葉尻のミスなどあげ足をとる。 ゴッドマン博士は「見下し」は、会話をぶち壊す決定打だ。と言っている。これが頻繁に登場するようになると夫婦の危機レベルはかなり高いことを意味していると指摘。 これが繰り返されると夫婦は次第にお互いを避けるようになり関係が破綻する……と語っている。 また口喧嘩がエスカレートしていったあと最終的に「無視」という行動で会話を打ち切る男性が目立つという。一切返事をしなくなる。あるいはそっぽを向いて無視を始める。会話を断ち切って部屋を出ていく…こうした行動に出る男性は85%もいたということである。 ― 「だから、男と女はすれ違う〜最新科学が解き明かす「性」の謎」 ― より引用 他人同士が一緒にいれば不満も愚痴も出てくる。意見の違う二人が上手くやっていくためには話しあうことや歩み寄りは必要である。 前回の記事で離婚の原因ナンバーワンが「性格の不一致」だと書いたが喧嘩の仕方にも結びつくのでないか。 離婚や別れにたどらない為にも二人の喧嘩の仕方を見直してみて欲しい。 そして「批判→防戦→見下し→無視」のパターンだけは避けるべきである。
by cpu-700mhz
| 2011-11-19 12:00
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